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2012年12月22日

腫瘍

金曜の朝10時、私の携帯電話が鳴りました。
シャリが入院している病院からでした。
通常は私から検査の結果を聞くために電話をするのですが、
病院からかかってきたということは、シャリに何かあったということです。

「シャリちゃんは昨日までは食欲もあって元気だったのですが、
今朝食べたものを戻してしまい、その直後急にぐったりして
息が荒く呼吸困難のようになってしまったので、
念のためレントゲンを撮ったところ、胸に腫瘍が見つかりました。」

「腫瘍」という言葉を聞いた瞬間、バニウトロのことが頭をよぎりました。

前回電話をした時は、血液検査の結果、
クレアチニンの数値が4.3まで下がったそうで、
初回の7.7→前回の7.3に比べたら、点滴が効いて
よい結果を生んでいるという報告を聞いた矢先でした。

「これまでは腎不全ということで治療を進めてきましたが、
腫瘍がみつかったとなると・・・。
できれば直接お話したいので、夜7時までに病院の方へ来られますか?」

この日、入稿締切を3つ抱えていた私に
「俺が行くわ」と@BOSSが言ってくれましたが、
さっきの先生の話から、どうしてもシャリに会いたかったので
2つの入稿を終えて、翌日の段取りをして、
なんとか夕方5時過ぎに会社を出ました。
@BOSSも「もしかしたら最後かも知れないから」と
シャリのことを心配して時々電話をくれるヨーダ婆の家まで行って、
一緒に連れてきてくれました。

病院に着いたのは夜7時前。
一番奥の部屋に通されて、担当医が説明を始めましたが
その様子は今朝の電話の時よりも穏やかでした。

レントゲン
腫瘍は心臓と重なる位置に丸く見えましたが、
心臓と接触をしているものではなく、
肺の内部にできていると思われる、ということでした。

「これがいつできたのかはわかりません。
一年前からあったのか、この一週間で急にここまで大きくなったのか、
それによってもこの後の進行の度合いが違います。
詳しく知るにはCTスキャンをかければいいのですが、
CTには全身麻酔が必要になるので、
今のこのこ(シャリ)にそれはやはり危険です。
ただ、この写真を見る限り
どうも転移性のものではなく原発性である可能性が高いので、
すぐにこの腫瘍が悪さをすることはないと思います。」

シャリ
シャンと立って、尻尾だけトントン動かしている点滴中のシャリ。
すでに夕食のフードをちゃんと食べたそうです。
「覚悟」をしてきただけに、少しだけ安心しました。

けれど、動物は弱音を外に見せないものなので、
こうしているシャリが実際はどんな具合なのかはわかりません。
どんなに苦しくても、我慢できる限りは我慢するのが動物。
今朝のように急にグッタリしたり、呼吸困難になった時には
もう手遅れ、ということもあるわけで、それで先生も
今朝は「万が一」のため急いで電話をくれたのだと思います。

「今後ですが、今は点滴の効果で数値もだいぶ良くなってきているので
もう一週間くらい治療を続けてから、お正月前を目処にお返しして、
家で皮下注射を打つという治療に切り替えたいと思います。」

はい。

「ですが。」

ですが?

「この子が大人しく注射をさせてくれるかが心配です。」

・・・・・・やっぱり。( ̄∀ ̄;)汗

「何度も練習はできないので、一回だけになりますが、
実際にシャリちゃんへの皮下注射の打ち方を教えますので、
来週もう一度来てください。
シャリちゃんの爪だけ切っておきますね。」

・・・・@BOSSと一緒に来て、@BOSSに覚えてもらお~っと。( ̄∀ ̄;)汗

朝の電話では「万が一」の覚悟をした私ですが、
とりあえずシャリはこのまま腎不全の治療を進めながら
来週末には退院をする予定です。
腫瘍は年齢的に、もうどうすることもできず、
今すぐどうこうということは無いかもしれないけれど、
こればかりはわかりません。

朝のウトロン
縁あって、私のもとに来てくれたウトロンとシャリ。

ウトロンは今日も休日出勤をしている私の足元で
クーカ、クーカと犬らしからぬ寝息をたてて
いつものようにヘソ天丸出しで無防備に寝ています。

秋からずっと続いていいる丸二ヶ月休み無しの毎日、
やってもやっても終わらない忙しさにおかしくなりそうな時も
ウトロンに触れると、仕事で疲れきった気持ちや体に
ポッと暖かいものが流れて癒されるのがわかります。
正直ウトロンがいてくれるから今を乗り切れている感じです。

ウトロンはこんな仕事尽くめの私のもとに来て幸せかどうかわからないけれど
少なくとも私はウトロンが来てくれてとても幸せです。

そして、毎日毎日、家で待っていてくれたシャリ。
お盆休みや北海道4DAYSで10日間くらい家を空けた時は
さすがに怒って「仕返し」をあちこちにしてくれましたが(当然ですね^^;)、
自分よりはるかに大きいバニウトロを看病して看取り、
どんどん大きくなるウトロンとじゃれ合ったり、
先輩として叱ったりたしなめたりしている内に、
いつのまにか16年という長い歳月を共に暮らしてきました。

あとどれくらい一緒に過ごせるのかわかりませんが、
一日でも長く、そして、できることなら
お別れは私の膝の上で言ってほしい、
人間の勝手な言い分かもしれないけれど、そう願わずにいられません。

けれど、別れの順番は誰にもわかりません。
シャリよりも、ウトロンが先かもしれない。私が先かもしれない。

普段は忘れてしまいがちだけれど、
「別れ」が少しだけ見えてきた時に思い出すこと。
それは、それぞれの人生に「限り」があること。

だからやっぱり一日、一日過ごせる時間を感謝しながら、
できるだけたくさんの思い出を一緒にをつくっていけたらと思います。

さあ、頑張って仕事を終わらせて
ウトロンと長い散歩に出ようっと!

投稿者:かまた  2012年12月22日 15:24

コメント

投稿者:どら   2012年12月22日 17:46

24日はシャリに届くように演奏します。

投稿者:@BOSS   2012年12月22日 19:04

新潟でしたね。
まだ、行けるかな~

投稿者:タホ   2012年12月22日 20:22

シャリ君、頑張れ。病魔になんか負けるな!

投稿者:Nori   2012年12月23日 14:05

歳をとると、いろんなことが出てきますね。
人も、猫も。
それはそれとして。最後まで、「幸せだ」とお互いに思えることが最も大事なことのように思います。
こんだけ思ってもらえて、シャリは幸せだと思いますよ。病は大変だろうと思いますけれども。
まだ、まだ、先は長いことですし。もっと、もっと、お互いに幸せになれると、なお、いいですね。
先輩も忙しくて大変だと思いますが、お身体を大事になさってくださいね。
生意気なことを書いてすみません。

投稿者:かまた   2012年12月24日 10:23

>どらさん

ありがとうございます。
「オーケストラNIIGATA」 in NEXT21、もうすぐ本番ですね。
どらさんの音はきっと病院のシャリに届くと思います。
どらさんもがんばれ!(^o^)/


>タホさん

いつもありがとうございます。
大丈夫。きっとシャリは必殺爪とぎ猫パンチで病魔をやっつけます。
(あ、でも爪は先生に切られたんだったっけ。^^;)


>Noriさん

そうですね。
そういえば私も最近、近くのものが見えにくく・・・いやいや、気のせい、気のせい。
病気や老いはできれば避けたいものですが、
でも、それぞれの時間が無限ではないことを教えてくれるものでもありますよね。
まだまだ先は長いと信じつつ、でも今日が最後かもしれないとも覚悟しつつ、
シャリが帰ってきたら大切に過ごしたいと思います。

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