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2019年05月15日

湯布院ラリー2019 Day3

3月24日 DAY3


最終日、朝6時。
女性スタッフの方が朝食の準備を始めていらっしゃいました。
毎日温かいお料理をありがとうございます。


朝日がパルクフェルメのバイクを照らし始めています。


6時30分、朝食。
とり天、だんご汁、スクランブルエッグ、ソーセージ、炊き込みご飯、トマト、バナナ。
食べ過ぎかなと思ったけれど、美味しくてお代わりしちゃいました。


7時、ブリーフィング。
湯布院は閉会式が行われず、ゴールしたらそのまま三々五々に解散となります。


なので、戻ってもお会いできないであろう菅原会長と、もう一度記念撮影をして頂きました。
「今日は川があるからね。気をつけてね。」
ありがとうございます。行ってきます!

MOTO WORKS麻生さんとも写真を一緒にとお願いしたら、
「完走して戻ってきてからじゃ!」
本当にその通りですね。
無事に戻って麻生さんと一緒の写真が撮れますように!


今日も最後尾からのスタート。
かと思ったら、私の後ろにミサイル高橋さんがいらっしゃいました。
前日負傷して念のため病院へ。
あわやリタイアかと思われたそうですが、無事復活して最終日を走れることになったそうです。
よかったですね!^_^


行ってきます!!!


この日のSSは4つ、CPは1つ。
朝のSS9とSS10は、3日目にしてようやく気持ちよく走れる初めてのフラットダート。


ここの2本のSSだけは楽しく走れました^^

午前の2本のSSを終えると、いよいよ湯布院名物の「川床渡り」らしきコマ図が始まります。
「川」とは書いてありませんが、「深い」とか「りく」とか書いてあります^^;

湯布院に3回出ている梶山さんが今朝出発する前に、川床を走る時に注意すべきことを教えてくれました。
「どこかで川に降りるんじゃなくて、コマ図に沿って走っていくと、道がいつの間にかそのまま川になります。
最初の15mくらいはずっと滑りやすい下り坂なので、絶対にフロントブレーキは使っちゃだめです。」

その言葉通り、コマ図に導かれて走ると、目の前の道がいつの間にか川になりました。


乱反射で川底が見えたり見えなかったり。
浅瀬の水量はそう多くありませんが、底が見えない濃い色の部分は深さがわかりません。
何台かすでに水没しているマシンがあったので、わからないところは一旦降りて歩いて確かめました。
で、安心して走ったその後、片足を着こうとしたら、そこだけ段差で深くなっていて片側水没・・・
お尻までずぶ濡れになりました^^;

それにしてもこんな道があるなんて!
しかもルート確認で、小川さんは今朝ここを4輪で走ったのだとか。
すごい、すごい!
約5kmも続く川の道。
ここを走れただけでも九州に来た甲斐があったというものです


滑ってなかなかマシンを起こせない私を見て、
川床を先導して頂いた広島からの諏訪さんが、
「そんなことじゃモンゴルに行けないぞ!」
いえ、あの、モンゴル行きませんし。。。( ̄∀ ̄;)汗


川を一緒に走ってくださった諏訪さん、佐竹さん、本当にありがとうございました!


川床を渡り終えたところにCPがありました。
元気な女子らと記念撮影。

さっきの半身水没で、マップの一部が濡れて破れてしまいました。
もちろんマップケースのカバーは防水のために四辺ともビニールテープを貼っていましたが、雨は防げても、さすがに水没はアウト。
他のコマ図部分まで濡れてしまわないように、破れたコマ図を切り取ってセロテープでつなぎ、抜け落ちた25kmほどのコマ図部分はミサイル高橋さんにコバンザメ走行をさせて頂くことに。

オンルートがわかったところで高橋さんにお礼を言って別れ、次のSS11を目指します。


SS11のCP100を過ぎたところで崖落ちしているマシンを発見!Σ(・∀・|||)
幸い怪我もなく、無事に復旧されるところのようでしたが、なぜCP100内で!??


SS11は約10kmの林道です。
もう後はCPも無いし、無事にゴールを目指すだけ。
なので無難にクリアをすればいいだけなのに、気持ちよく走っていたらちょっとガレたところでミスって転倒。
足場が悪くて引き起こしにかなりの時間を使ってしまいました。


今思うと、この時にたくさんのライダーに抜かれたことで、私の後ろにもう何台もいないであろうという焦りが生まれ、それがその後の引き金になったのかもしれません。

SS11を終えたあとは、約45km先の最後のSS12を目指すだけ。
それが終わればすぐグランドゴールです。

リエゾンの林道に入る手前、「石」と書かれたコマ図で少し迷い、同じく迷ってウロウロされていた数台の方と合流。

この皆さんに離れずについていったほうが林道の中は安全だろうと考えて、私にとっては少しオーバーペース気味なスピードで、皆さんに置いていかれまいと林道を走りました。
実際にはもう林道の距離は3kmほどでしかなく、あとは舗装路がほとんどだったにも関わらず。

カーブでニュルニュルとした黒土に入った途端、

!!!!

土に埋まっていた石にフロントが撥ねられバイクは右へ。
私は手を離して飛び降りましたが、バイクはそのまま崖下へ頭から落ちていきました。


祈るような気持ちで覗き込むと、バイクは落差5m下。

万事休す。



後ろから来た近森さんが本部に連絡をとって状況を報告してくださり、私はここでスイーパーを待つことに。


私の湯布院ラリーはここで終わりました。


40分後、スイーパーのお二人が現れ、滑車とトラックを使いながら、


とても苦労をされてセローを引き上げてくださいました。
本当にありがとうございました。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。


引き上げて頂いたセローのハンドルはかなり曲がっていましたが、エンジンはかかったので、マシンはトラックに積むことなく、このまま乗ってビバークに向かうことに。

2kmほど走ると舗装路に出ました。
たったこれだけの距離。
冷静に走れば曲がったハンドルでも走れるなんでもないダートだったのに。
一人で湯布院のガレた林道を走ることへの恐怖心が私の何かを狂わせてしまったのだと思います。

スイーパーに先導されて30分ほど走ると、ゴールである庄内ゆうゆう館が見えてきました。

ゲートをくぐると、山田大会実行委員長を始め、会場に残っていらっしゃった皆さまが、スイーパーのお二人と私を拍手で迎えて下さいました。
セローに乗ったまま、深く深く頭を下げました。

お借りしたクラッチを外すために、麻生さんにマシンをお渡ししながら、
「完走できずに申し訳ありませんでした。」
と言うと、麻生さんは優しい目で笑いながら何もおっしゃいませんでした。

初日の夜、「ワシがかまたさんを完走させちゃる!」とクラッチを直してくださった麻生さん。
麻生さんのお気持ちは最後の最後までモチベーションになっていました。
お応え出来なかったのが本当に心残りです。


セロー225のクラッチを貸せてくださった地元スタッフの高宮さん。
本当に本当にありがとうございました。
崖落ちリタイアとなりましたが、おかげで3日間走らせて頂くことができました。


今回チームを組んでくださった哲さん。
哲さん自身はTRS(TETSU RACING SYSTEM)としてサポートでお連れした方がいらっしゃったので、私とのチームらしき動きはほとんどありませんでしたが、折に付け声をかけて励ましてくれてありがとうございました。
哲さんも総合24位と大健闘、おめでとうございます!
(ぢゅんちゃんはもう出発後だったので会えなくて残念。でもまた次のラリーで!)


「昔から犬には目がなくてね。」
そう言いながらウトロンを撫でてくださった山田大会実行委員長。
最後の最後にご迷惑をかけて申し訳ありませんでした。
練習して、心も鍛えて出直してきます。

日も暮れ始め、庄内ゆうゆう館を全員が出ないといけなかったので、大急ぎで後片付け。

自分たちはもうすっかり帰り支度が終わっているのに、
「一緒に温泉にでも行きませんか?」
と、片付けを手伝ってくださったミサイル高橋さん、木の実さん、加藤さん。
「私は道の駅かどこかにもう一泊するけど、皆さんは今日このまま本州に帰るんですよね?
私を待っていると遅くなるから、どうか先に行ってください。」
と言うと、
「いや、いいですよ、待ってます。一緒に行きましょう。」
私を元気づけようとして言ってくださっているのが、ひしひしと伝わってきます。


3台連なって湯平温泉へ。
古い湯船に浸かりながら、木の実さんといろんなお話をしました。

高橋さん、木の実さん、加藤さん。
どうもありがとうございました。

3人と別れて私は道の駅ゆふいんへ。
今夜はここで車泊して、明日の朝、新潟へ出発します。


******

3月25日 ラリー翌朝


翌日、うっすらと明るくなった朝6時、九州を出発。
帰りはフェリーを使わず、1200kmの自走です。
文字通り、アトラスに帰るまでがラリー。
ウトロンと一緒に絶対に無事故で戻らなくては。


関門橋。
ここで九州とさようなら。

ああ、本当に情けない。
マシンを直してくださった麻生さん、
クラッチを見ず知らずの私に貸せてくださった高宮さん、
応援してくださった皆さん、
そしてなにより、会社の決算期に、自分は残りながら私の出場を許してくれた@BOSSに申し訳なくて合わせる顔がない・・・

1200kmを運転をしながら、Day1に@BOSSから言われた、
「わからないで乗ってるなんて、乗る資格無し!」
という言葉を思い出し、自分が何が足りないか、なぜ崖落ちするのか、なぜこんなにもメンタルが弱いのか、ずっとずっと考えました。

私にはバイクやラリーはやっぱり向いてないのかな。
そう結論を出して辞めるのは、とても簡単だし、何より一番安全です。
でも、やっぱりそれは違うと思う。

そう自分の気持ちを確認して、1200kmをちょうど半分走り終わった頃に、ラリー東北でチームを組んだ芦葭まこちゃんからこんなメッセージが。


湯布院お疲れ様。
怪我なくてよしと。
いくよちゃん!エイ経験したねー!
あたしも2016TBIでエンジンブローで2日夜リタイアしたんょ。
それからメンテナンスやら、ライディングやら相当考えた。
翌年完走するまで、、、

今がアルのは過去がアルカラー、さらに未来は自分自身だょ。
強くなれ! 限界を決めるな!
ひとつひとつ上がって行こう是!

ガガガガバショー

サービスエリアの駐車場でボロボロ泣いてしまいました。

今があるのは過去があるから。
そして未来は自分自身。

よし、足りない自分を埋めながら、ひとつひとう上がって行こう。
まこちゃん、ありがとう。強くなります!

*****

私自身と私の人生にとって、たぶん大きなターニングポイントとなったであろう湯布院ラリー3days。
たくさんの応援と励ましをありがとうございました。

過去に何度か北4に出て、ラリーを体験しているとは言え、私はまだラリーを競技として捉えるレベルではなく、全くの「初心者」であることを身をもって知ったのが今回の湯布院でした。

ラリーが人生の縮図と言うならまさにその通り。


いま私が目指すべきは、遅くてもいいから、目の前に現れた林道を一人でこなし、途中何があっても帰ってこれる総合的な力を、普段の生活の中で一つ一つ身につけることだと思います。

成長は恐ろしく遅いし、この先いつまで挑戦できるのかわかりませんが、前を向いていても後ろを向いていても時間が進んでいくなら、前を向いて、これからも挑戦して行こうと思います。
だって私は生きているのだから。


怖いけれど、自分と向き合えるラリーが好きです。


投稿者:かまた  2019年05月15日 17:08

コメント

投稿者:青鬼(元)   2019年05月15日 19:32

お疲れ様でした。
成長された、かまたさんと
再会できる日を楽しみに
私もがんばります

投稿者:かまた   2019年05月16日 11:19

>青鬼(元)さま

いつも温かい応援、本当にありがとうございます。
今年は夢がひとつ叶うでしょうか。
再会の日を楽しみにしております。

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