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2007年11月05日

心を砕く、ということ

今日はバイクの話ではありません。
私こと「かまた」と@BOSSとの共著です。

今朝出社したら、FAXで
取引先の印刷会社の社長さんの訃報が届いていました。
享年73才、末期ガンでいらっしゃったのだそうです。

約10年前、パソコンでの編集(DTP)がまだ普及し始める前で
私たちの会社もまだ会社と呼べる状態ではありませんでしたが、
新参者の私たちは、アナログからデジタルへの過渡期において、
既存の会社が躊躇している中、ノウハウもないくせに挑戦し、
試行錯誤を、この社長さんに協力して頂きながら行い、
会社のDTPを確立させて頂きました。

この社長さんとの出会いがあったおかげで、
今の私たちの会社があると言っても過言ではありません。

それからも、印刷の事だけでなく、見積りの仕方から、
会社の経営についてまで、様々な事をお話しして頂き、
文字通り親代わりのようなお取引先様でした。

そんな社長さんとも、ここ数年は直接話しをすることもなく
もっぱら息子さんと打ち合わせをしていたのですが
2週間前に入院をされ、
痛み止めのモルヒネで意識が朦朧とすると
うわごとを口にされていたそうです。

「本を作ってやったよ」

奥様が「まあ、誰にですか?」と聞くと
「アトラスに・・」と弊社の名前を言われたそうです。

意識の無い状態でのお話だそうなので、よけいに
私どもの会社の名前が出てくることが驚きで
そのように心を砕いて下さっていたのかと
そのお話を息子さんから聞いたとき
ありがたさで涙があふれてきました。
きっと、親のように、
ずっと心配してくださっていたのかもしれませんね。

本当にありがとうございました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

私たちも社長さんのように
人に心を砕ける人間になっていきたいと思います。

投稿者:かまた  2007年11月05日 09:21

コメント

投稿者:コタン   2007年11月05日 12:53

誰にでも、そうやって親のように(時には親以上に)
親身になってくれる(人生の)先輩がいますよね。
仕事が順調で 忙しかったりすると 『便りのないのは元気な証拠!』 
とばかりに、不義理をしてしまう・・ (自分のことです)
でも、自分も歳をとっていくのと同時に 先輩方は老いていくんですよね。

なにも用事がなくても フラ~ッと顔を見せたりしなくちゃって
最近 痛切に思います。
あとは 教えてもらったコト、耳の痛い助言、楽しかった苦労話等
ずっとずっと 心に留めておきたいですよね。

いつか自分も 他人に対して、そんな風に接することのできる
ちゃんとした大人に ならなければいけないです。

投稿者:かまた   2007年11月05日 18:01

片隅でも心に留めておいてくださる、というのは
本当にありがたいことですよね。

ついつい自分のことばかりになり
不義理の限りをつくしてしまう私・・・。
「あの人はどうしているだろう」 と心を砕いて
実際に動ける人間になりたいなあと思います。
それと、心を砕いてくださる方に気づいて
感謝できる人間でありたいなあと思います。

親方、いつもありがとう。